研修の概要

臨床研修医
卒後1~2年目

整形外科学講座では、学内のみならず学外からも臨床研修医およびレジデントを広く募集しています。
平成16年度よりスーパーローテーションが開始されましたが、臨床研修期間中は、当講座には選択科目としてローテーションが可能です。(大学臨床研修医募集→ローテイト研修医)その内容については、大学のホームページに記載されていますのでご覧ください。

東京慈恵会医科大学における卒後臨床研修の流れ

当講座では、学外卒業者であっても学内卒業者と全く同様の一貫した卒後教育を行っております。大学附属病院(本院)葛飾医療センター第三病院柏病院だけでも200床の整形外科ベッド数を保有しており、幅広い疾患を経験することができ、症例報告などの学会発表と論文作成は義務化されています。また、本院、柏病院では、救急部が設けられていますので、2次、3次救急における整形外科的初期治療も修得することができます。

専門修得コース1年目前半
卒後3年目

  • 基本的に,最初は附属病院(本院)のレジデントとして研修を行います(表1)。
    手・肘関節、肩関節、脊椎・脊髄、膝関節、股関節、足・足関節、骨軟部腫瘍、関節リウマチ、骨代謝、外傷、スポーツなどの各臨床部門をローテーションし、専任講師の指導のもと、外来、手術、病棟回診に参加して専門医として必要な画像診断、検査法を学ぶとともに、治療(保存療法、手術療法)の実際を経験します。

  • 指導医のもとで整形外科外来、処置外来、スポーツ・ウェルネスクリニック外来、急患室などで整形外科的プライマリケアを学びます。

    • 各専門領域の専任講師によるレジデント向けクルズス、ミニレクチャーにより実践的な知識や技術を学びます。

      指導医のもとで経験した症例について、学会あるいは研究会で発表し、その論文を作成します。

    • モーニングカンファレンス(週2回)、全体カンファレンス、病棟カンファレンス、医局会、抄読会、各臨床研究班によるテーマ別勉強会(各週1回)に参加します。その他、放射線科・病理合同骨軟部腫瘍カンファレンス、リウマチ・膠原病内科カンファレンス、リサーチカンファレンス、地域連携セミナー、講座主催日本整形外科学会認定教育研修会等が定期的に実施されており、これらに参加し学習します。

専門修得コース1年目後半~3年目
卒後3~5年目

  • 附属病院(本院)に加えて、他の大学附属病院(葛飾医療センター第三病院柏病院)と整形外科医4名体制以上の当講座関連病院(国立病院機構宇都宮病院国立病院機構西埼玉中央病院神奈川リハビリテーション病院東京都保健医療公社豊島病院厚木市立病院富士市立中央病院東急病院聖隷浜松病院)での勤務を半年から1年の周期でローテーションし、各施設の指導医のもと、専門医が習得すべき運動器疾患の診断、治療を行うための基本的手技を習得します(表1)。

  • 各臨床研究部門がそれぞれ習得すべきと定めた手術、検査について、必要とされる件数を経験し、最短期間での整形外科専門医の取得を目指します。

    当科の卒後教育プログラム
  • 葛飾医療センター第三病院柏病院、および講座関連病院で研修中も、医局会、抄読会、テーマ別勉強会には参加し、最新の知見について学びます。

  • 学会活動に積極的に参加し、随時、学術集会での発表を行い、その論文を作成します。

    • 大学院リサーチレジデント希望者は、原則として附属病院(本院)で臨床研修を行いながら学位論文をまとめます。この場合、少しスケジュールがタイトになりますが、最短期間での専門医取得を目指します。なお、大学院への進学は、専門医取得後でも可能です。

  • 運動器としての働きの中心となる骨・関節・靱帯、筋・腱・神経の基礎科学を学ぶことは、運動器の機能や病態を理解するために極めて重要であると考えています。レジデント終了後に基礎科学を学ぶ意欲のある若手医師に対しては、分野を問わず、本学基礎講座をはじめとし、国内外の優秀な指導者のもとへ、積極的に留学させています。

【表1】専門修得コース 研修施設ローテーション例(2020年度の例)

レジデント 1年次初期 1年次前期 1年次後期 2年次前期 2年次後期 3年次前期 3年次後期
A 本院 本院 第三 豊島 東急
B 第三 第三 富士 本院 厚木 宇都宮
C 東急 第三 宇都宮 西埼玉
D 厚木 宇都宮 本院 富士
E 本院 本院/本院救急*/本院 宇都宮 厚木 聖隷浜松 第三

※最終Phase(3年次後期)は希望により選択